国土交通省は、7月5日から9月10日にかけて、成田空港でボディスキャナーの実証実験を行う。ボディスキャナーは、化学物質等を検知できる装置。昨年12月25日に発生した米国機に対するテロ未遂事件では、金属探知機による保安検査で探知できない化学物質が爆薬として使用され、世界各地域でテロ防止のための閣僚級会合が開催された経緯がある。3月30日、国交省は成田空港でボディスキャナーの実証実験を行うことを発表し、その実施準備のため、実施方法や評価方法等を検討する「ボディスキャナー実証実験実行委員会」を4月26日に発足。これまで3回にわたり審議を行ってきた。 今回の実証実験は、空港を利用する日本人旅客を主な対象とし、趣旨を説明したうえで任意の協力により実施する。期間中に使用するボディスキャナーは5機種。実証実験を体験した旅客等の反応把握、スムーズな検査が実施できるかどうか調査員の評価、模擬爆発物等の携帯による検知能力評価などについてとりまとめ、同委員会で実験結果の評価を行う。