エジプト:政変後の治安情勢に関する注意喚起 / 2011年5月10日

エジプト:政変後の治安情勢に関する注意喚起

エジプトでは、5月7日夜、カイロ西方のインババ地区において、宗教施設への放火を含むイスラム教徒とコプト教徒間の大規模な衝突事案が発生しました。報道によれば、この衝突で200名以上の死傷者が生じ、また約200名が拘束された模様です。
  翌8日には、カイロ中心部に所在する国営テレビ局、米国大使館付近路上等にてコプト教徒によるデモや集会があり、タハリール広場に近接した考古学博物館北方の路上では、デモ隊の一部とデモに抗議するイスラム教徒との間で投石を伴う衝突も生じました。
  エジプト政府は、一連の衝突事案に関して緊急閣議を開催し、不法行為者へは厳しく対応するとして事態の収拾に努めていますが、デモや集会に関連した衝突や混乱は、今後も時間や場所を問わず突発的に発生する可能性があります。

つきましては、エジプトへの渡航を予定されている方は、同国への危険情報に留意するとともに、滞在中の方は、夜間外出禁止時間帯の外出は厳に控え、それ以外の時間帯であっても、不測の事態に巻き込まれないよう、外出時は身分証明証を必ず携行し、単独行動は避け、夜間は車の移動の際も十分注意してください。
  また、曜日や時間を問わず、デモや集会が行われる可能性がある宗教施設、タハリール広場、内務省、首相府等各省庁、議会、裁判所等の政府関連機関、国営テレビ局、外国公館付近やその他大勢の人が集まる公共の場所には不要不急の場合は近づかない、周囲の状況に注意する等、自らの安全確保に努めてください。デモや集会に遭遇した場合は近づくことなく、すぐにその場から離れてください。