ボーイング「787」で米国・西海岸路線を開設=全日空 / 2011年12月21日

ボーイング「787」で米国・西海岸路線を開設=全日空

全日本空輸は、米ボーイングの最新鋭中型旅客機「787」を利用し、米国・西海岸路線を新規に開設する計画を明らかにした。同日開いた定例会見で「来年度以降、成田─シアトル線、成田─サンノゼ線を開設する」と述べた。

シアトルはボーイングも本社を構えるビジネス拠点であり、サンノゼは半導体企業が集積するシリコンバレーの中心都市。サンノゼ線は日本からの唯一の直行便となる。伊東社長は、両地点とも8割近い搭乗率を予測している、と述べた。

全日空は「787」を2017年度までに55機受領する予定。「787」の燃費性能は現行機に比べて約20%向上しており、55機導入すれば年間100億円の燃料費を削減できる見込み。既存路線の採算改善が望めるとともに、大型機では運航できなかった新ルートの開拓も可能になるため、成長の柱とする国際線事業での競争力向上につながる。

「787」は11月1日から羽田─岡山、羽田─広島線で就航。1月からは国際線の羽田─フランクフルト線が開設する。伊東社長は9月に行ったロイターとのインタビューで、「787」の投入でビジネス需要を獲得していくと述べ、北米や欧州の国際線で、それぞれ2、3地点を候補地として検討しているとしていた。