今年こそ、災い退散! 吉田神社で追儺式
節分の前夜に鬼を追い払う「追儺(ついな)式」が2日、京都市左京区の吉田神社で営まれた。境内で暴れる鬼を退散させ、災厄のない平穏な暮らしを願った。
追儺式は平安時代の宮中の行事を受け継ぐ神事で、「鬼やらい」とも呼ばれる。
怒りや苦悩を表す赤、青、黄色の鬼が小雪の舞う本宮前に姿を現し、雄たけびを上げると、泣き叫ぶ子どももいた。疫病を退散させる力を持つ「方相氏(ほうそうし)」が矛と盾で鬼を追い詰め、最後は殿上人(てんじょうびと)が矢を放って追い払った。
原発事故の後、福島県から伏見区に避難している西山祐子さんは2歳の娘と訪れ、「避難者も東北に残る皆さんも安心して生活できる一年になるよう、お願いしました」と話した。