全日空、ミャンマーに定期便を再開 12年ぶり
全日本空輸の伊東信一郎社長は11日に開いた定例記者会見で、年内にもミャンマーへの定期便を12年ぶりに再開する方針を明らかにした。民主化進展で政情が安定し、国内メーカーの進出の動きが本格化していることに対応する。将来は観光需要も膨らむとみて、定期便の再開が必要と判断した。
航路は成田―ヤンゴン間になる見通し。便数は今後詰める。機種は100人程度を収容するB737クラスの小型機を想定している。再開のタイミングについては「今年のできるだけ早い時期に再開したい」(伊東社長)という。
ミャンマー線再開を後押ししたのが国内企業の現地進出の動きだ。ヤンゴンの一般労働者の賃金は中国やタイの5分の1といわれ、低賃金で識字率の高い労働者は日本企業にとって魅力になっている。進出に向けた調査のための渡航も弾みがついているという。
現在、ミャンマーに行くにはタイやシンガポールなどで別会社の便に乗り継ぎしなければならないが、最近は渡航者の増加に伴い乗り継ぎ便の予約が取りにくくなっている。このため「企業からのミャンマーへの定期便開設の要望も多く寄せられていた」(伊東社長)という。