「明日へのツーリズム賞」を発表、国際団体WTTC
世界の旅行・観光企業の業界団体、世界旅行ツーリズム協議会(World Travel and Tourism Council、WTTC)は17日、持続可能な観光の分野で顕著な業績を上げた企業や団体、観光地を表彰する「明日へのツーリズム賞(Tourism for Tomorrow Awards)」4部門の選考結果を発表した。 デスティネーション・スチュワードシップ賞(Destination Stewardship Award)は、悪化した環境を好転させた取り組みが高く評価され、旧鉱山街で有名なノルウェーの町レーロース(Røros)が受賞した。 自然や野生生物、生物多様性に対する直接的な貢献を評価するコンサベーション賞(Conservation Award)には、生物多様性の研究も行っているペルーの高級ホテルチェーン、インカテッラ(Inkaterra)が選ばれた。インカテッラは、5つのホテルでカーボンニュートラルな宿泊を提供するとともに、アンデス(Andes)やアマゾン(Amazon)の生態系の大切さを伝えることを目的とする地元住民との共同プロジェクトも支援している。 コミュニティ・ベネフィット賞(Community Benefit Award)賞は、地域の慈善団体や非営利団体に対し資金やボランティア、物的支援などを行っている米ホテルチェーンのサウンダース・ホテル・グループ(Saunders Hotel Group)が受賞した。 グローバル・ツーリズム・ビジネス賞(Global Tourism Business Award)は、タイなどでリゾート施設を経営するバンヤンツリー(Banyan Tree)が受賞した。事業全体の持続可能性の調査を実施していることや、世界的な高級リゾート企業として初めて、系列のホテルでフカヒレの販売を禁止したことなどが評価された。 選考は旅行者、企業家、環境活動家、学者などからなる国際審査団が行った。