師走の顔ずらり 南座「まねき上げ」 / 2012年11月26日

師走の顔ずらり 南座「まねき上げ」

 京都に師走の訪れを告げる南座(京都市東山区)の「吉例顔見世興行」(30日?12月26日)を前に、恒例の「まねき上げ」が26日行われた。あいにくの雨のなか、顔見世で襲名披露する中村勘九郎さん(31)をはじめ、出演する歌舞伎役者の名前が書かれた「まねき看板」が高く掲げられた。

 劇場正面に据えられた、竹を格子に組んだ竹矢来(たけやらい)に、計54枚のヒノキの看板が職人の手で掲げられた。午前9時すぎ、見物人の傘がひしめくなか、最後に「片岡仁左衛門」の看板が設置され、「坂田藤十郎」「市川団十郎」など東西の俳優の名がずらりと並んだ。

 劇場前であいさつした勘九郎さんは「顔見世は歌舞伎役者にとって特別。(先代の)父同様、京都からも愛される勘九郎になれるよう、一生懸命務めたい」と抱負を語り、手締めで公演の成功を祈った。