過去2番目に多い便数 関空国際線夏ダイヤ、尖閣問題で最多はならず / 2013年3月26日

過去2番目に多い便数 関空国際線夏ダイヤ、尖閣問題で最多はならず

新関西国際空港会社は26日、関西国際空港の国際線定期便の平成25年夏ダイヤ(31日から10月26日)を発表した。ピークの8月に旅客と貨物を合わせた便数は週850便となり、開港以来最高だった昨年の週854便には及ばないが、過去2番目の水準となる見通し。新関空会社は当初、過去最高を更新すると見込んでいたが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中関係の冷え込みに伴う中国路線の減便が影響した。

 夏ダイヤでは、格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが9月に韓国・プサン線を週7便で開設。またシンガポール航空はシンガポール線を週11便から14便、チャイナエアラインも台湾・高雄線を週2便から5便に増便する。

 一方、中国路線は減る見込みだ。中国南方航空は昨年の週33便から15便の大幅減。中国LCCの春秋航空は3月までに上海線の開設を予定していたが、中国当局が認めておらず、夏ダイヤに含まれていない。

 新関空会社は平成26年度に関空国際線の発着回数を23年度比で約4割増に引き上げる目標を掲げるが、安藤圭一社長は「見直しは考えていない」と述べた。その上で「今後は中国以外のアジアでもネットワークを拡充する」と強調した。

 また新関空会社は同日、国内外の空港運営のコンサルティング業務などを手がける「国際事業連携室」を4月1日に立ち上げることを明らかにした。安藤社長は「関空の競争力強化、事業価値向上につなげたい」と話した。