洪水被害のチェコ・プラハ、押し寄せる観光客に困惑
欧州中部の水害の影響を受けているチェコの首都プラハ(Prague)に、水に漬かった歴史ある都市を一目見ようという観光客が押しかけている。 プラハのトマス・フデチェク(Tomas Hudecek)市長は、洪水を防ぐための設備を壊して「お土産」として持ち帰ろうとした人もいると報じられたことに不快感を隠さない。 チェコのニュースサイトnovinky.czは、水位が上がったブルタバ(Vltava)川に架かる観光名所のカレル橋(Charles Bridge)付近で濁流を撮影する外国人やチェコ人を「正気を失った観光客」と表現した。 しかし、2日に米ロサンゼルス(Los Angeles)からプラハに着いたという若い観光客の男性は、「大した洪水じゃないよ。プラハの大半は被害を受けていない。川だけだよ」と話した。 4日現在、チェコでは今回の水害で少なくとも8人が死亡し、約8000人が避難している。このほかにオーストリアで2人、スイスで1人が死亡し、欧州中部を襲った今回の洪水による死者は11人に上っている。プラハには昨年、540万人を上回る旅行者が訪れた