エジプト非常事態宣言 デモ強制排除 死者数の情報錯綜
エジプト治安当局は14日朝(日本時間同日午後)、首都カイロでムルシ前大統領の支持派が続けていたデモの強制排除に踏み切った。AFP通信は独自集計で「少なくとも124人の遺体を確認した」と報じた。ロイター通信は保健省の情報として「全国で95人が死亡」と伝えた。これまでで最悪の惨事となった可能性がある。
強制排除には多数の治安部隊員に加え、ブルドーザーも投入、これ以上のデモ継続は許容しないという暫定政権の強硬姿勢を示した。暫定政権は強制排除に着手後、全土に1カ月間の「非常事態」を宣言した。
一方、6月下旬からデモを続けるムルシ氏の支持母体「ムスリム同胞団」などの反発は必至。来年初めまでの国民議会選実施など、暫定政権が見込んでいた今後の政治日程に大きな影響が出る可能性がある。