大気汚染による死者数、交通事故超える サンパウロ
2014年にサッカーのワールドカップ(2014 World Cup)の開幕試合が行われるブラジル最大の都市サンパウロ(Sao Paulo)では、大気汚染が原因の年間死者数が、交通事故による年間死者数を上回ることが、24日に発表された調査結果により分かった。 健康・持続可能性研究所(Health and Sustainability Institute)が行ったこの調査によると、人口1100万人を抱えるサンパウロ市では、交通事故による死者数が1556人なのに対し、少なくとも4655人の市民が大気汚染に関連した病気で亡くなっているという。 また、州レベルでもこの傾向が当てはまるといい、同国最多の4200万人が住むサンパウロ州では、交通事故による死者数は毎年7900人ほどなのに対して、大気汚染による死者数は1万5000人に上る。 同州では年平均の大気中の汚染濃度が、世界保健機構(World Health Organization、WHO)によって設定された許容値である1立方メートル当たり10マイクログラムをはるかに上回る、同20?25マイクログラムにも達しているという。 2006?11年に行われたこの調査は、サンパウロ大学(University of Sao Paulo)の健康・経済分野の専門家たちの協力のもと実施された