火山が50年以上ぶりに噴火したチリでは25日、国内・国際線共に航空便の欠航が相次ぎ、大きな混乱が生じた。
?22日と翌日未明に発生した2度の噴火で大量の溶岩や火山灰が噴出してチリ南部が影響を受け、火山周辺の約6500人が避難した。
?25日も溶岩や火山灰の噴出は続き、噴煙は東に流れて隣国アルゼンチン南部のパタゴニア(Patagonia)地方や、火山から約2000キロ離れたアルゼンチンの首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)にも到達し、欧米路線の一部が欠航した。
?一方、チリの首都サンティアゴ(Santiago)の空港では国内便は通常通り運航したものの、国際線の一部にダイヤの乱れが出た。
?さらに、アルゼンチンの隣国ウルグアイの首都モンテビデオ(Montevideo)にあるカラスコ国際空港(Carrasco International Airport)でも一部が欠航。同国では当局は国民に対し火山灰を吸い込まないようマスクの着用を呼び掛けている。
?チリ国内では22日以降、非常事態宣言が発令中で、当局はカブルコ山の火口から半径約20キロの地域に住む住民を避難させている。専門家らは3度目の噴火の可能性を指摘している。