訪日外客消費額、1〜3月は7066億円で過去最高 / 2015年5月17日


観光庁は4月30日、訪日外国人消費動向調査の結果を発表した。今年1〜3月期の訪日外国人の旅行消費額は7066億円となり、前年同期の実績に比べて64.4%増加した。四半期(3カ月間)の過去最高を記録した。訪日客数全体の増加とともに、旧正月シーズンの「爆買い」が話題となった中国人観光客の買い物代などの上昇で、旅行消費額が大幅に増加した。

 1〜3月の訪日外客数が前年同期比43.7%増の413万人に達したほか、1人当たりの旅行支出が同14.4%増の17万1028円に上昇した。これまでの旅行消費額の最高値だった昨年10〜12月期の5605億円を大幅に上回った。

 なかでも中国人観光客の旅行消費額は前年同期比133.7%増の2775億円に上った。国・地域別の構成比では39.3%で最多だった。中国は1〜3月の訪日客数が92万3514人で同93.2%増だったほか、1人当たりの旅行支出が30万434円で同20.9%増だった。

 中国からの旅行者の1人当たりの旅行支出を費目別に見ると、買い物代が同35.0%増の17万6975円と上昇が目立つ。他の費目は、宿泊料金が同5.7%増の5万2868円、飲食費が同4.5%減の4万3501円、交通費が同17.8%増の2万256円などとなっている。

 中国以外の国・地域も旅行消費額が伸びた。台湾が1063億円(前年同期比46.3%増)、韓国が725億円(同45.8%増)、香港が541億円(同94.3%増)、米国が368億円(同30.7%増)。中国を合わせた上位5カ国・地域で消費額全体の77.4%を占めた。

 中国以外の国・地域の1人当たりの旅行支出は、台湾が13万7566円(同13.0%増)、韓国が7万6512円(同4.5%増)、香港が17万2137円(同19.2%増)、米国が16万9499円(同16.2%増)など。

 訪日外国人1人当たりの旅行支出17万1028円の費目別内訳は、買い物代が7万1926円(同35.5%増)、宿泊料金が4万4533円(同2.8%減)、飲食費が3万2058円(同0.7%減)、交通費が1万6737円(同13.1%増)など。