エイチ・アイ・エス(HIS)がこのほど発表した2015年夏休み(7月16日?9月30日出発)の海外旅行予約動向によると、6月30日時点で同社の海外ツアーと航空券を予約した渡航者数は、昨年に続きホノルルが最も多かった。以下はグアム、台北、シンガポール、バリ島の順に続き、全体的にリゾート方面が好調に推移。6位以下についても、8月から成田/ブリスベン線のデイリー運航が始まるオーストラリアなどが順位を上げているという。
今年は9月のシルバーウィークが6年ぶりに5連休となったことから、出発日のランキングは連休初日の9月19日が1位に。前日の18日は2位となった。同社は9月には、人気上位のハワイ、グアム、バリ島に加え、ダナン、コタキナバル、セブ島などにチャーターツアーを予定。即日完売する方面も出ているという。
一方、シルバーウィークに人気が集中していることもあり、8月は「例年に比べて遅い」状況。中東呼吸器症候群(MERS)の拡大で韓国方面が低迷していることから、前年をわずかに下回っており、「比較的に希望の日程で旅行がしやすい」状況にあるという。同社では「シルバーウィークと比較するとお得な商品」なども設定し、今後の駆け込み需要の取り込みに備える考え。
予約の伸び率ランキングでは、米国との国交正常化後には現在のレトロな雰囲気も一変すると考えられるキューバが、前年比256%増と最も大きな伸びを示した。昨年1位のベトナムのダナンも、132%増と引き続き好調で5位にランクイン。7月から9月にかけては、ベトナム航空(VN)が成田便をデイリー化する。
HISではそのほかの傾向として、ダイナミックパッケージなどの浸透により、旅慣れた旅行者やレジャー需要の大きい地域に関して、より自由度の高い旅行の人気が高まっていると説明。人気の出発日や方面ではツアーの延泊などのアレンジが難しいケースが多いことなどが影響しているという。また、従来の体験型ツアーに加えて「スタディツアー」「ボランティアツアー」なども人気を集めているとした。
なお、アジア・アトランティック・エアラインズ(HB)については、7月と8月にバリ島へのチャーター便を10本程度運航する予定。9月以降については未定としている。