エアアジアX(D7)は10月を目途に、新千歳/クアラルンプール線の直行便の運航を開始する。現在は国土交通省などの関係当局に申請中で、日本路線の就航地としては成田、羽田、関空に次ぎ4都市目。就航が実現すれば、FSCを含めて同路線を運航する唯一の航空会社となる。使用機材はエアバスA330型機で、ビジネスクラス12席を含む全377席。
D7は現在、新千歳/バンコク(ドンムアン)線をチャーター便としてデイリー運航しているが、このほど8月1日からの運休を発表したところ。今年3月に国際民間航空機関(ICAO)がタイ航空当局の安全審査体制の不備を指摘したことから、国土交通省はタイの航空会社による日本路線の新規就航などの認可を制限しており、同社は5月1日から就航予定だったタイ・エアアジアX(XJ)の代替として運航していた。
D7のクアラルンプール発日本行き便の利用者のうち、約6割はマレーシア国内および周辺国からの乗継客。新千歳/バンコク線を運休する一方で、新千歳/クアラルンプール線の運航が開始されれば、バンコク経由で訪日していた観光客の需要が、クアラルンプール経由へとシフトしていくことも予想される。