日本航空(JL)は2015年冬ダイヤが始まる10月25日から、羽田/上海(浦東)線と広州線を開設し、羽田/北京線を増便する。5月に開催された日中航空当局間の非公式協議で、羽田の昼間時間帯の発着枠を活用した上海、広州、北京線の運航が可能になったことを受けたもの。3路線については12年8月に日中間で合意していたが、実現に至っていなかった。
浦東線、広州線は1日1便で運航を開始。JLは現在、羽田/上海(虹橋)線を1日1便で運航しており、浦東線の就航により、羽田/上海間を1日2便で結ぶこととなる。また、北京線は現在の1日1便から1日2便に増便する。
運航機材は3路線ともボーイングB767-300ER型機。浦東線は冬ダイヤで「SKY SUITE 767」を搭載した機材を運航する予定で、座席数はビジネスクラス24席、エコノミークラス175席の計199席。冬ダイヤ以降のスケジュールは未定とした。広州、北京線の機材は、ビジネスクラス30席、エコノミークラス197席の計227席。
さらに、現在は中国路線でコードシェアを展開中の中国東方航空(MU)、中国南方航空(CZ)の2社と、羽田発着路線を中心にそれぞれ新たなコードシェアを実施する。MUとはMUが運航する羽田/虹橋線でコードシェアを既におこなっているところで、今回は羽田/浦東線に対象を拡大した。また、CZとはCZが運航する羽田/広州線と、成田、関空/大連線でコードシェアを実施する。それぞれ準備が整い次第、販売を開始する予定だ。
また、JLでは合わせて、現在1日2便で運航中の成田/北京線を1日1便に減便するとともに、デイリー運航中の成田/広州線を運休すると発表した。羽田に国際線を就航させる場合に成田発着便を残す、いわゆる「成田縛り」の問題に対しては、関係当局と協議の上で申請したという。
なお、JLでは今回の新規開設と増便を記念し、エコノミークラスの特別運賃を発表。成田/浦東線は往復3万7000円、北京線は3万6000円、羽田/上海(虹橋/浦東)線は4万7000円、北京線は4万円、広州線は4万7000円とした。予約期間は8月31日から9月13日までで、対象期間は10月25日から12月19日出発分。別途燃油サーチャージや航空保安料などを徴収する。
羽田/浦東、広州、北京線の運航スケジュールは以下の通り。
▽羽田 中国線 新規開設/増便分運航スケジュール(10月25日?)
・上海(浦東)線JL085便 HND 14時40分発/PVG 17時10分着(デイリー)JL086便 PVG 18時35分発/HND 22時20分着(デイリー)
・広州線JL087便 HND 08時50分発/CAN 13時05分着(デイリー)JL088便 CAN 14時50分発/HND 19時45分着(デイリー)
・北京線(増便分)JL025便 HND 17時20分発/PEK 20時30分着(デイリー)JL020便 PEK 08時25分発/HND 12時45分着(デイリー)