台湾南部でM6.4の地震、17階建てビル倒壊 3人死亡 / 2016年2月 6日

台湾南部で6日未明、マグニチュード(M)6.4の地震があった。台南(Tainan)市で17階建てのビルが倒壊し、3人が死亡した。100人以上が中に取り残され、懸命の救助活動が行われている。

 台湾の内政部消防署(National Fire Agency)の報道官は、このビルから生後10か月の乳児1人と男女2人の計3人が病院に運ばれたが、その時点ですでに「生きている兆候はなかった」と明らかにした。当局によるとこの他にこのビルの住民29人が入院した。

 これまでに100人以上の住民が救助された。現地メディアは200世帯以上がこのビルで暮らしていたと伝えている。

 これに先立ち、現地のテレビやソーシャルメディアには、地震で横倒しになって倒壊したビルや斜めに傾いたビルのショッキングな映像が流れていた。

 フォルモサテレビ(Formosa TV)は、17階建てビル1棟に150人が取り残され、助けを求めていると伝えていた。

 別の8階建ての居住用ビルも倒壊し、少なくとも30人が救助された。台南市全体では200人以上が救助され、100人以上が病院に運ばれたと報道されている。

 内政部消防署の報道官は「台南市エリアで4棟の建物が倒壊し、救助活動が続けられている。これまでのところ死者の報告はない」とAFPに明らかにしていた。

 米地質調査所(USGS)によると、地震は現地時間の6日午前4時ごろ(日本時間同5時ごろ)起きた。震源は高雄(Kaohsiung)市の北東約39キロで、震源の深さは約10キロ。マグニチュードは当初6.7と発表されたが、6.4に訂正された。

 米ハワイ(Hawaii)の太平洋津波警報センター(Pacific Tsunami Warning Center)は、この地震で太平洋全域に大きな被害をもたらすような津波が発生する恐れはないと発表した。