ブリュッセル空港、出発ロビーが一部再開 自爆事件から40日 / 2016年5月 2日

 ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で3月に起き32人が死亡した連続自爆テロの現場の一つとなったブリュッセル国際空港(Brussels Airport)の出発ロビーが1日、40日ぶりに一部再開した。

 イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した3月22日の事件では、出発ロビーで起きた2度の爆発で16人が死亡。建物正面のガラスは割れ、天井は崩れ落ち、チェックインカウンターが破壊されるなど、施設に大きな被害が出た。

 1日に行われた式典では、仮設ステージの両横にベルギー国旗が掲げられ、事件の日付と犠牲者を追悼するメッセージが添えられた。メッセージの前の床には、花束やろうそく、犠牲者の写真などが置かれていた。

 同日午後に出発ロビーでチェックインできたのは、3便を利用する約400人のみ。テロ発生前のにぎわいに比べると静かだった。

 同日の運行便には象徴的な意味を込め、ブリュッセル航空(Brussels Airlines)とジェットエアフライ(Jetairfly)のベルギー航空会社2社が選ばれた。

 事件直後の12日間、完全閉鎖されていた同空港は少しずつ営業を再開してきているが、通常営業に戻れるのは来月になる見通し。

 2日からは、出発ロビーにある111か所のカウンターと、仮設の建物に設けられた36か所のカウンターでチェックインできるようになる。

 利用者らは、出発ロビー入り口で警察による特別保安検査が行われるため、離陸予定時刻の3時間前に空港に到着するよう求められている。