都心上空通る新ルート案了承...羽田、大幅増便へ / 2016年7月29日

 羽田空港を発着する航空機が東京都心上空を通る新たな飛行ルートについて、東京都や特別区長会、川崎市など地元自治体は28日、運用時間を限定し、空港周辺の騒音や安全対策を行うことで新ルート案を了承した。

 これを受け、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年までに羽田の国際線で大幅増便が実現する見通しとなった。国土交通省は17年度予算の概算要求に羽田空港の施設工事費を盛り込む。

 都心上空の新ルートが実現すれば、1時間あたりの発着回数を現在の80回から90回に増やせる。国は20年までに羽田の国際線の発着回数を現在の年間9万回から最大で3・9万回増やすことを目指している。

 これまで羽田空港の発着は騒音や安全性に配慮し、都心上空を避けていた。例えば、南風の際に着陸する場合、東京湾上を旋回していた。新ルートでは、東京都練馬、新宿両区の上空から大田区に向け、直線で段階的に降下する。