サムスンの「ノート7」、交換品でも発煙か 米空港で避難騒ぎ / 2016年10月 6日

 米ケンタッキー(Kentucky)州ルイビル(Louisville)の空港を離陸しようとしていた航空機内で5日、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)の最新スマートフォン「ギャラクシーノート7(Galaxy Note 7)」から煙が発生し、乗客が避難する騒ぎがあった。ノート7はバッテリー異常でリコール(回収・無償修理)が実施されているが、発煙した製品は交換されたばかりだったという。

 避難騒ぎが起きたのは米サウスウエスト航空(Southwest Airlines)の994便。同社によると、乗客の一人のノート7から発煙したため、離陸を控えて滑走路上に待機していた機内から乗客が緊急脱出した。

「ファブレット」と呼ばれる大画面スマートフォンのノート7はバッテリーの不具合で爆発が相次いだため、サムスンが先月販売を一時停止。全世界を対象に250万台のリコールに踏み切っていた。米国では所有者の約6割が先月末までに代替品と交換している。

 今回の避難の原因となったノート7の所有者と米メディアに特定されたブライアン・グリーンさんは米ABCニュース(ABC News)に対し、製品は交換品だったと明かしている。また米IT系ニュースサイト「ザ・バージ(The Verge)」は、離陸の際にグリーンさんは電源を切っていたと伝えており、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)も目撃者の話を基に確認している。

 ABCニュースによると、発煙した製品は爆発による熱損傷が激しいため、消防当局はどの機種かを独自には確認できなかったという。