京都市が「宿泊税」の導入を決議、民泊も対象で200円?1000円で特別徴収、修学旅行は免除に / 2017年11月 6日

京都市議会は2017年11月2日、市内の宿泊者に課税する「京都市宿泊税条例」を可決した。同条例は、「国際文化観光都市としての魅力を高め、及び観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため」に課する宿泊税に関するもの。関係者ヒアリングやパブリックコメントを経て2017年8月に検討委員会から京都市に答申を提出。条例案を2017年9月21日に議会に提出していた。

可決にあたって付帯決議としては「税の公平性、公正性を担保するため、急増する民泊をはじめ違法に営業している宿泊施設への宿泊を確実に捕捉し、宿泊税を徴収すること」「日本国内はもとより、世界に向けて、宿泊税の主旨及び徴収内容について広報し、宿泊事業者へ負担となることのないよう努めること」などを付加。違法民泊の存在も視野に置き、世界に向けたモデル都市を目指す主旨がみてとれる。

納税義務者は、「すべての宿泊者」とし、ホテルや旅館、簡易宿所などのほか、いわゆる違法民泊などへの宿泊者も含める。ただし、修学旅行や学校行事での参加者やその引率者は免除される。

宿泊税の税率は、宿泊料金が2万円未満の場合に200円、2万円以上5万円未満の場合に500円、5万円以上の場合に1000円。旅館業や住宅宿泊事業の運営者に特別徴収の義務が発生する。

同市ではこれにより、初年度19億円、以降年間45億6000万円の税収を見込む。今後総務大臣の同意を得た後に条例を公布。施行は2018年10月頃を予定する。