日本航空(JL)は9月26日に開催した記者会見で、来年の3月31日に成田/シアトル線のデイリー運航を開始すると発表した。JLにとっては6本目の北米西海岸路線。同社は1983年から92年まで同路線を運航しており、27年ぶりの再開という。共同事業パートナーであるアメリカン航空(AA)とコードシェアを実施し、航空券の予約と販売は11月5日に開始する。
使用機材は「JAL SKY SUITE」を搭載したB787-8型機。座席構成はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制で、これまで同型機で採用してきた、プレミアムエコノミークラスを加えた3クラスとは異なるが、取締役専務執行役員路線統括本部長の菊山英樹氏によれば「需要想定のなかで収益を最大化する上での判断」。座席数は従来の計161席よりも多くなるという。
同社によれば、日米間の航空需要においてシアトルは、米国ではロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、ラスベガスに次いで5番目に需要が大きい都市。マイクロソフトやアマゾンなど多くの国際的企業が本社を置く都市であることから、観光需要に加えてビジネス需要にも期待する。また、アジアから北米への渡航需要を取り込む観点から、成田に発着する時刻はともに夕方とした。
▽アラスカ航空とコードシェア拡大、以遠ネットワークで優位に
ASの主なシアトル発着路線(クリックで拡大) JLは同路線の開設と同時に、シアトルに拠点を置き米国西海岸では最大級の航空ネットワークを有する、アラスカ航空(AS)とのコードシェア路線を拡大することも発表した。同社とは16年からコードシェアを開始し、すでにロサンゼルスやサンフランシスコなど18都市への路線でコードシェアを実施しているが、米国北西部を中心に38都市を追加する。うち20都市はJLにとって初就航となる。
菊山氏はデルタ航空(DL)が先日、19年の関空/シアトル線就航を発表したことなどについて言及した上で「シアトル以遠への利便性は、他社よりも我々の方が格段に優れている」とアピールした。実施路線や予約・販売の開始時期などの詳細については後日発表する。なお、DLとASはコードシェアを実施するなど協力関係にあったが、昨年5月にはパートナーシップを解消している。
JLの成田/シアトル線の運航スケジュールは以下の通り。関係当局への申請と認可取得を前提とする。
▽JL、成田/シアトル線運航スケジュール(19年3月31日?)JL068便 NRT 18時00分発/SEA 11時00分着(デイリー)JL067便 SEA 14時20分発/NRT 16時30分着※翌日(デイリー)