札幌市中心部では信号が使えない状態で、警察官が交通整理に当たった。歓楽街すすきののネオンも一斉に消え、大通公園のテレビ塔も時計表示が点灯していない。
北海道電力によると、地震の影響で主力の苫東厚真火力発電所(厚真町)でトラブルが発生し停止。電力の需給バランスが崩れたことで、全道で稼働していた火力発電所6基が一斉に緊急停止したという。道内の5つの水力発電所を緊急稼働し、停止中の火力発電所に電気を送ることで同発電所の発電を再開する作業を進めている。
北海道によると、浦臼町と雨竜町の計約30万戸で断水している。札幌市内でも断水が起きており、コンビニエンスストアでは水などを買い求める人で長蛇の列ができている。エレベーター閉じ込めや自宅で家具に挟まれた被害なども起きている。
日本航空(JL)は4月21日から7月28日までの週末などに、羽田/新千歳線で往復25便を増便する。関係当局の認可が前提で、需要を見込む金曜日や日曜日などに、羽田と新千歳をそれぞれ21時台に出発する便を増やす。JLによれば、東京発の週末旅行需要や、東京に単身赴任中の北海道民の帰省需要などを見込んでいるという。
運航日は4月21日、23日、28日、5月2日、5月7日から6月25日までの毎週金・日曜日、7月7日、9日、14日、17日、21日、28日の25日間。同路線の1日あたりの便数は往復16便または17便だったものが、17便または18便となる。運航機材はクラスJ20席、エコノミークラス145席のボーイングB737-800型機。運航スケジュールは以下の通り。
▽JL、羽田/新千歳線増便分運航スケジュール(4月21日?7月28日)JL599便 HND 21時05分発/CTS 22時35分着(※1)JL598便 CTS 21時55分発/HND 23時30分着(※2)※1 7月は22時40分着※2 4月は21時45分発/23時25分着、5月は21時50分発/23時30分着
全日空(NH)とヤマト運輸は3月23日、東京と関西間で荷物を同日配送し旅行者が身軽に移動できるようにする「Same Day Delivery Service」の試験運用を開始した。主に訪日旅行者の利用を想定する。
サービスは東京と大阪、京都の指定ホテルに宿泊している旅行者が対象で、関東と関西の全域に荷物を送ることが可能。8時までの預け入れが条件で配達時間は同日18時以降だ。
料金は手荷物1個あたり2000円で、専用カバーを付ける。対象ホテルは東京ではハイアットリージェンシー東京とヒルトン東京、大阪と京都はANAクラウンプラザホテルを指定した。
NHとヤマト運輸は2012年8月から、日本国内で預かった荷物を海外のターンテーブルまで輸送する「手ぶらサービス」を提供してきたところで、今回の試験運用も利用者の声や利用件数などを分析した上で本格的に新サービスへと切り替えていく方針という。
厚生労働省は2月9日、旅館業法の施行令の一部を改正する政令案と、施行規則の一部を改正する省令案について、パブリックコメントを開始した。観光庁と共同で進める「『民泊サービス』のあり方に関する検討会」での検討などを踏まえたもの。意見提出の締切日は3月9日で、コメントを踏まえた政令、省令の公布日は3月中、施行日は4月1日を予定する。
同検討会では第5回会合で、民泊サービスに関する当面の対策として、旅館業法の「簡易宿所」の枠組みを活用することを決定。政令で定める簡易宿所の構造設備基準を緩和し、旅館業法の許可を取得しやすくすることを決めた。
今回の政令案はこの決定を受けたもの。旅館業法施行令では、簡易宿所の客室の延床面積について、現行では「33平方メートル以上」としているが、収容定員が10人未満の場合は、3.3平方メートルに収容定員を乗じて得た数値以上の広さであることを求める規定に改正する。なお、10名以上は現行の規定通りとする。
また、旅館業法施行規則を改正する省令案では、農林漁業者による農林漁業体験民宿(農家民宿)の規制を緩和する。2015年6月30日に閣議決定された「規制改革実施計画」や、12月22日に閣議決定された「平成27年の地方からの提案等に関する対応方針」を受けたもの。
現行では農林漁業者が農家民宿をおこなう場合に限り、簡易宿所の客室延床面積基準の適用除外としているが、改正により、農林漁業者以外が自宅の一部を活用して農家民宿をおこなう場合も、基準の適用除外とする。
ANAグループは、訪日外国人観光客と地方をつなぐ地域交流のプラットフォーム「ANA EXPERIENCE JAPAN」(http://www.ana-exjapan.com/)の運用を開始した。使用言語は3言語(英語、中国語/繁体字・簡体字)。
同サイトでは、国土交通大臣に認定された7つの「広域観光周遊ルート」を中心に、日本各地の地方の魅力や、観光に必要な情報を発信する。また地方自治体や地域産業、サ?ビス事業者にも広く参画を募り、旅客誘致に向けた一元的な情報発信を目指す。これにより、訪日旅行の定番コースとなっている「ゴールデンル?ト」以外の日本の魅力発信にも力を入れたいとしている。
サイトを開設した昨年末には、まず北海道(道東)と九州、続いて四国・瀬戸内の観光スポットを紹介。さらに今後、東北、関西、中部/信州/北陸の情報を順次、展開する予定。その後は、各ルートのコンテンツをより掘り下げて拡充し、7つの広域観光周遊ルートを軸に、広く各地の旅行情報を提供する計画だ。
さらに実際に各地のレストランや現地体験ツアーの予約ができるプラットフォ?ムも開設。通訳案内、ATMやWi-Fiスポット情報、交通機関の乗り換え情報なども紹介している。
また今後、旅行客が訪日前にインターネット上でお土産などを購入予約できる取り置き予約サービスも導入する。凸版印刷と全日空商事が共同で開発・展開し、全国各地の流通小売事業者の参画を募る。同サービスにより、お土産品購入の時間や手間を省くことができるほか、希望商品の在庫切れ、売り場がわからないなど、外国人観光客が感じている不便を解消する。
訪日外国人観光客の勢いが止まらない。国土交通省によると、2015年12月19日時点の訪日外国人旅行者が推計で1900万人を超えたという。15年に出国した日本人は1月から11月末までで1487万人。45年ぶりに出国者よりも入国者が上回ることが確実になった。
こうした訪日観光客の消費を当て込んだ出店も増えている。2016年3月に東京・銀座で開業する大型商業施設「東急プラザ銀座」に大きな免税店が開いたり、家電量販店ラオックスが各地に出店したりしている。
旅行者のなかには何度も日本を訪れるリピーターが増えつつある。リピーターたちは都心だけでなく、新たな楽しみを求めて地方にも足を伸ばす。ブランド品の購入をはじめとした「モノ」だけでなく、自然や伝統文化を楽しむ「コト」の消費に興味を持ち始めているのだ。2015年に続き2016年もこの勢いは強まりそうだ。
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