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葵祭、15年ぶり雨天順延 「社頭の儀」のみ 巡行は16日に

京都三大祭りの一つ葵祭は、雨のため15日に予定していた行列を16日に延期した。順延は1997年以来15年ぶり。上賀茂神社(京都市北区)と下鴨神社(左京区)で「社頭の儀」のみが営まれた。

 15日早朝、葵祭行列保存会や京都市などが会議を開き、行列「路頭の儀」の16日順延を決めた。

 下鴨神社で午前10時から始まった「社頭の儀」では、勅使が傘の下を歩いて舞殿に進み、祭文を読み上げた。参列者が順に拝礼し、俳優の津川雅彦さんも和装で一礼した。

 市観光協会などには順延について問い合わせが相次ぎ、上京区の京都御苑内の観覧席で順延を確認する姿も見られた。ツアーで下鴨神社を訪れた千葉市の丸山静枝さん(61)は「初めて行列を見るのを楽しみにしていた。今日帰らないといけないので非常に残念」と話していた。

 16日に行列を実施するかは当日の午前6時から市観光協会TEL075(752)7070、同協会ホームページで確認できる。16日も雨天の場合は中止となる。

葵祭巡行で交通規制 京都市内で15日

葵祭の巡行に伴い、京都府警は15日、市内各地で臨時の交通規制を行う=図参照。規制は午前10時40分からで、巡行の通過に合わせて順次、実施する。

 車両の通行止めは午前が丸太町通など20路線、午後が下鴨本通など10路線。一方通行や駐停車禁止となる道路もある。規制内容は府警のホームページでも見られる。

幻想の夜 舞台整う 清水寺 24日からライトアップ

京都市東山区の清水寺は23日、夜の特別拝観を前に、ライトアップの試験点灯をした。雨にしっとりとぬれた国宝の本堂や舞台が、夜に浮かぶように照らし出された。

 毎年、桜と紅葉の時期に合わせて夜間にライトアップをしている。境内にはソメイヨシノとヤマザクラが計約千本あり、開花すると、約500基の照明に花びらが照らされて幻想的な雰囲気を醸す。寺によると、見頃は4月上旬になりそう。

 夜間特別拝観は24日から4月8日までの午後6時半?9時半。拝観料は大人400円、小中学生200円。4月3日の「清水の日」には、午後2時から「青龍会」の行進もある。

 

東北観光博開幕、震災復興はかる 観光資源の掘り起こし、地域連携強化へ

観光庁は3月18日、東北6県などと協力し、東北を1つの博覧会場と見立てて統一的な情報発信をすることで東北地域の観光復興をはかる「東北観光博」を本格的に開始した。3月19日に開催した定例会見で、観光庁長官の溝畑宏氏は東北への観光客数について「震災前の水準に戻るというより、さらに高いレベルになることが目標。目標に向かって官民あげて取り組んでいきたい」と意欲を述べた

特急「ジオパーク号」発進へ 山陰海岸の観光名所PR

京都、兵庫、鳥取の3府県は、福知山?鳥取駅の日本海沿岸を走る観光特急列車の今秋からの運行を計画している。山陰海岸が「世界ジオパーク」に認定されたことを機に、北近畿タンゴ鉄道(KTR)とJR山陰線の直通列車で天橋立など沿岸名所のPRを強める。当面は団体専用だが、将来的には一般乗客も利用できる特急への昇格を目指す。

 京丹後市から鳥取市までの海岸110キロは2010年10月、貴重な地形が楽しめる「世界ジオパーク」に選ばれた。鳥取と兵庫が観光誘客に生かそうと要望し、JR西日本は昨年4月から豊岡(兵庫県)?鳥取駅で臨時快速を運行している。

 快速列車が好評なため、昨夏、鳥取が京都府、兵庫に山陰海岸の観光名所を巡る特急列車運行を提案した。福知山駅からKTR宮福線、宮津線を経由し、豊岡駅でJR山陰線に入り、鳥取駅と結ぶルートで検討し、KTRの特急用車両を使う予定という。

 府によると、列車は団体専用の予約制で、3府県が費用を負担し、KTRとJRに運行委託する方向で調整する。京都は日本三景の天橋立、兵庫は城崎温泉、鳥取は山陰松島と称される浦富海岸や鳥取砂丘などの最寄り駅で停車し、各名所を散策してもらう。

 JR西によると、丹後半島を通って山陰地方に直通する特急や急行は、国鉄時代の急行「大社」(名古屋?出雲市)が1982年に廃止されて以来、運行されていない。3府県は今回の企画を成功させ、一般客も乗車できる直通列車の復活をJR西に働き掛けていく。

寒波に負けず春ほのか 北野天満宮の梅苑公開

梅の名所・北野天満宮(京都市上京区)で10日、梅苑の公開が始まった。境内と梅苑にある約50種1500本余りの梅は多くがまだつぼみだが、点々と咲いた花が参拝者らの目を楽しませている。

 天満宮によると、寒波の影響などで平年より1週間ほど開花が遅れている。見頃は今月下旬から3月中旬ごろの見通し。

 この日は薄日が差したものの寒気が残る一日となった。苑内を散策する人たちは、紅梅やほんのりと黄色がかった白梅の小さな花の風情を楽しんでいた。

 梅苑は午前10時?午後4時。一般600円(小学生以下300円)。3月下旬まで。

近江商人のふるさとが艶やかに 東近江・五個荘で雛めぐり/滋賀

 「近江商人のふるさと」と言われる東近江市五個荘。まち中に点在し往時のたたずまいを残す近江商人屋敷で、毎年「商家に伝わるひな人形めぐり」が開かれている。江戸期から平成の現代に至るまで様々な雛人形を展示するほか、飲食店での「ひな御膳」の提供や「にんげん雛」といったイベントも行われる。

 ひな人形めぐりは3月20日まで。小説家でもあった外村繁邸、明治期の豪商外村宇兵衛邸、中国や朝鮮で百貨店を経営した中江準五郎邸、スキー毛糸を創業した藤井彦四郎邸の近江商人屋敷4館を中心に開催。各邸では、代々に伝わる御殿雛などの家宝雛をはじめお雛さま100組が展示される。外村宇兵衛家の雛飾り(大正期)や、滋賀県の特産品・近江の麻を着せた創作雛人形なども見ることができる。また、近江商人博物館、観峰館、金堂まちなみ保存交流館でも雛人形が展示されている。

 2月18-19日には外村繁邸で、観光大使や学生がお雛様に扮して出迎える「にんげん雛まつり」を開く。午前は10時-11時30分、午後は13時30分-15時ににんげん雛が登場する。小学生以下の子どもには雛あられをプレゼントする。

 中江準五郎邸では3月4日、地元の人形師・東之湖氏による雛人形の制作実演が行われる。13時30分?15時まで。

 ボランティアガイドの案内で近江商人のふるさとめぐりも楽しめる。雛めぐりとともに五個荘を歩きたい。

 なお、近江商人屋敷の4邸のうち、3館共通券(外村繁邸、外村宇兵衛邸、中江準五郎邸)は大人600円、小中学生300円となっている。

今年こそ、災い退散! 吉田神社で追儺式

 節分の前夜に鬼を追い払う「追儺(ついな)式」が2日、京都市左京区の吉田神社で営まれた。境内で暴れる鬼を退散させ、災厄のない平穏な暮らしを願った。

 追儺式は平安時代の宮中の行事を受け継ぐ神事で、「鬼やらい」とも呼ばれる。

 怒りや苦悩を表す赤、青、黄色の鬼が小雪の舞う本宮前に姿を現し、雄たけびを上げると、泣き叫ぶ子どももいた。疫病を退散させる力を持つ「方相氏(ほうそうし)」が矛と盾で鬼を追い詰め、最後は殿上人(てんじょうびと)が矢を放って追い払った。

 原発事故の後、福島県から伏見区に避難している西山祐子さんは2歳の娘と訪れ、「避難者も東北に残る皆さんも安心して生活できる一年になるよう、お願いしました」と話した。

寒さ厳しく、にぎわい熱く 北野天満宮で初天神

 京都市上京区の北野天満宮で25日、今年最初の縁日「初天神」が開かれた。この日朝は、南丹市美山町で氷点下5・5度、福知山市で同3・5度とこの冬の最低気温を記録(京都地方気象台調べ)。京都市内も同1・0度と冷え込んだが、境内は大勢の参拝者や買い物客でにぎわった。

 祭神で学問の神様として知られる菅原道真の誕生日と命日にちなみ、毎月25日は縁日として境内に約千店が並ぶ。年末の終(しま)い天神と年始の初天神は、受験シーズンと重なり多くの人出がある。

 梅の花が咲き始めた境内には、骨董(こっとう)品や古着、盆栽などがびっしりと並び、湯気にひかれておでんなどを買う人も目立った。

 本殿には参拝の列ができ、絵馬掛所では志望校合格や資格取得を願う絵馬を書き、手を合わせる姿が見られた。

新幹線コンコースに華やぎ 京都駅、18流派いけばな展

京都を訪れる人にいけばなで春のもてなしをと「京都名流いけばな展」(同展運営委員会など主催)が24日、JR京都駅新幹線コンコースで始まる。3流派ずつ週替わりで展示し、3月4日までの期間中、18流派が出展する。

東日本大震災や台風といった昨年の災害を踏まえ、33回目を迎える今回は「転生」をテーマに掲げた。破壊や苦しみから芽生える創造力をいけばなに託して表現する。

開幕前日の23日は桑原専慶流と華道本能寺、嵯峨御流がそれぞれ3作品ずつ生け込んだ。一抱えほどありそうなフジの幹や苔(こけ)むした紅梅の作品が力強さを感じさせ、一方でウンリュウバイやレンギョウが早春の風情を漂わせる。伝統的な作品と洋花中心の現代的作品の対比も楽しく、駅利用者が早速見入った。

展示は火曜から日曜までで、月曜に生け替える。新幹線コンコースへの入場料(120円)が要る。

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