成田国際空港(NAA)によると、2015年8月の国際線旅客数(速報値)は前年比4.0%増の292万7764人となった。このうち日本人旅客数は6.8%減の139万127人。外国人旅客数は28.1%増の111万7803人で、日本人旅客数が5ヶ月ぶりに外国人旅客数を上回った。外国人旅客については、東南アジアに対するビザ取得要件の緩和や円安基調の継続、消費税免税制度の拡充などにより、6ヶ月連続の100万人超えを達成。8月としても過去最高となった。このほか、通過客数は6.8%減の41万9834人だった。
国際線旅客便の発着回数は2.5%増の1万3796回で、単月として開港以来最高となった。NAAによれば、厦門航空(MF)の厦門線の新規就航をはじめ、新規路線の開設や増便が相次いだことが要因だという。
なお、国内線は旅客数が5.4%増の70万2894人、旅客便の発着回数が4.4%減の4677回だった。
成田国際空港(NAA)によると、2015年7月の国際線方面別旅客数は、太平洋と韓国を除く全方面で前年を上回った。最も伸長したのは香港で29.4%増の9万300人。そのほかは台湾が16.1%増の11万6300人、中東を含むアジアが15.2%増の28万4100人、中国が13.7%増の18万5500人で、いずれも2桁増となった。
前年を下回った太平洋は3.3%減の37万700人、韓国は18.9%減の8万2600人だった。
成田国際空港(NAA)によると、2015年7月の国際線旅客数(速報値)は前年比6.0%増の271万1392人となり、4ヶ月連続で前年を上回った。国際線旅客便の発着回数は1.7%増の1万3259回だった。
日本人旅客数は4.4%減の108万2802人。通過客も3.6%減の47万7122人となった。一方、外国人旅客数は円安基調の継続や消費税免税制度の拡充などにより、23.8%増の115万1468人。5ヶ月連続で100万人を超え、7月単月としては過去最高を記録した。
なお、国内線旅客数は10.0%増の59万9159人。
ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)によると、ミュンヘン空港は2016年4月にターミナル2の新サテライト施設を開業する。2012年に着工したもので、ターミナル2と同様にミュンヘン空港が60%、LHが40%の権益を保有して共同運営する。開設により同空港の年間旅客処理能力は1100万人増加する見込み。
LHによると、新施設には隣接する駐機スポットが27ヶ所あり、利用者はバスを利用せずに直接搭乗できるようになる。ターミナル2でのチェックイン後は、地下の輸送システムを利用して移動。1分足らずでサテライト施設に到着するという。
今後は数ヶ月で内装の工事を完了し、技術装置の設置をおこなう予定。今秋から全プロセスに関する包括的なテストを開始し、16年からは操作業務のシミュレーションをおこなう計画だ。
カナダ・トロント(Toronto)最大の空港、トロント・ピアソン国際空港(Toronto Pearson International Airport)で3日、給油作業員が突然ストライキを起こし、発着予定の200便以上が欠航、数百便が遅延した。
?便によっては数時間以上遅延した便もあり、ターミナルや搭乗手続きカウンターに多くの人々があふれるなどして空港は混乱した。
?同空港は声明で「トロント・ピアソン国際空港は、航空会社共同事業体の給油部門に問題が発生し、運航に乱れが生じています」、「給油作業の人手が足りず、航空機の移動に大きな影響が出ています。午後5時(日本時間4日午前6時)現在、185便が欠航しています」と発表した。
?同空港のウェブサイトではその後、さらに30便以上の欠航が伝えられた。
?トロントの航空給油企業「Consolidated Aviation Fueling of Toronto」の従業員の一部は、エア・カナダ(Air Canada)とウエストジェット航空(WestJet)が主導する共同事業体が同企業との契約を更新しないことに抗議して、突然ストライキを起こしたとみられている。©AFP
全日空(NH)は国内線の搭乗手続きのさらなる利便性向上をはかり、新搭乗スタイル「ANA FAST TRAVEL」を羽田国内線第2ターミナルに導入する。まずは7月1日、自動手荷物預け機「ANA Baggage Dropサービス」を導入。今年10月から新自動チェックイン機を順次配置するほか、来年春をめどに国内線出発カウンターのデザインを刷新する。こうした取り組みを通し、空港での手続きの極小化、待ち時間の抑制、分かりやすい導線の提供をはかる考え。
自動手荷物預け機は、乗客が係員カウンターで対応していた手荷物の受託を自動でおこなうもので、NHによると、国内空港での導入は今回が初めて。7月1日から5台導入し、年内には39台に増やす予定だ。それに伴い、現在通年で平均26カウンターある係員カウンターを、9カウンターに減らしていく。
手荷物タグを取り付けた後。自動で扉が閉まる 自動手荷物預け機では、手荷物を装置に入れて搭乗券をかざし、タッチパネルに表示される操作案内に従って操作をおこなう。発行された手荷物タグを手荷物に取り付けた後、手続きが終了すると控えが発行されるという。NHによると、現在係員カウンターでの平均対応時間は60秒から70秒。自動手荷物預け機は慣れれば最短で45秒で手続きが完了する。また、有人カウンターよりも窓口が増えるため、待ち時間も短縮されるという。対応言語は日本語に加え、英語、中国語繁体字、簡体字、韓国語の5言語とした。なお、今後は羽田空港以外についても導入を検討していくという。
新自動チェックイン機 新自動チェックイン機は今年10月に羽田に53台導入し、15年度中に国内全空港に配置する予定だ。同機は操作画面を17インチから19インチに拡大し、視認性を向上。画面のデザインも刷新し、ボタンの配置などでユニバーサルデザインを採用してよりわかりやすくした。対応言語は日本語、英語、中国語繁体字、簡体字、韓国語の5言語。
さらに、16年冬からは、従来はカウンターで対応していた、欠航や遅延時などの予約変更や払い戻し、チェックイン済みの乗客の座席変更やマイル登録、領収書の発行、国際線航空券を持っている乗客の国内区間のチェックインにも対応。航空券の新規購入なども可能とする。
国内線出発カウンターのリニューアルでは、利用カウンターが一目でわかるデザインを追求。自動手荷物預け機と新自動チェックイン機を集約して配置することで、特定のカウンターの混雑を防ぎ、待ち時間の短縮をはかる。案内表示はピクトグラムを使用し、外国人にも配慮した。
新関西国際空港によると、関西国際空港(関空)の2015年5月の輸送実績(速報値)で、国際線旅客数は前年比30.8%増の132万4188人となった。21ヶ月連続で前年を上回り、5月として過去最高。
このうち日本人旅客数は1.7%減の47万7820人となり、17ヶ月連続で減少。一方、外国人旅客数は67.9%増の83万4170人で、39ヶ月連続で前年を上回るとともに、5月として過去最高となった。通過旅客数は、チャイナエアライン(CI)の運休などにより58.9%減の1万2198人となった。
国際線の旅客便発着回数は、中国などのアジアを中心に増便が相次いだことで、単月として過去最高となる18.0%増の7795回に伸長した。
なお、国際、国内線の旅客数の合計は25.7%増の189万6392人で、44ヶ月連続で前年を上回り、5月として過去最高を記録した。
新関西国際空港会社が15日、2014年度の関西国際空港・大阪国際空港の運営概況(速報値)を発表。それによれば、国際線の外国人旅客数が前年よりも40%アップし、過去最多の699万人に達したことがわかった。この旅客数は日本人旅客数630万人を上回っており、開港以来初めて外国人旅行客が日本人旅行客を上回ることとなった。
14年度の国際線の総旅客数は過去最多の1352万人で、そのうち日本に入国せずに関西国際空港を乗り継ぎで利用し通過した旅客数は23万人。また国際線の総旅客数は前年度比7%アップの653万人で、3年連続で前年度を上回ることとなった。そして国際線と国内線の合計離着陸数は前年度比9%アップの14万5000回であり、13年度の13万3000回を上回って過去最高を更新した。
14年度の総旅客数は2004万人であり、歴代2番目の水準となる。これは外国人旅客数の増加により全体が押し上げられた結果だ。こうして総旅客数が2000万人を突破するのは00年度の2058万人以来14年ぶりのことであり、3年連続で前年を上回った。関西国際空港の総旅客数が2000万人を突破したのは、これまで99年度と歴代1番の00年度の2回だけで、00年度の2058人における外国人旅客数の割合は2割程度で、14年度の外国人旅客数が全体の5割以上を占めていることを考えると、いかに外国人旅客数が増加しているかがわかる。このように外国人旅客数が増加している背景には、円安、ビザの発給要件の緩和、また日中関係の変化などが挙げられる。
そのほか、格安航空会社(LCC)の増便も、外国人旅客数増加の大きな要因となっている。中国、香港、台湾、韓国を結ぶLCCの国際線の離着陸回数は前年度比35%アップの約1万5000回であり、旅客数も前年度比52%アップの約216万人と大きく増加。新関西国際空港会社は、今後もこうした外国人旅客数の増加は続くものとみており、15年度の総旅客数は開港以来最多を見込んでいる。また外国人旅客数の増加傾向に対応するため、16年度にはLCC専用の第3ターミナルをオープンさせるとしている
いま何かと話題のLCCの専用ターミナルが、いよいよ成田空港にもオープンした。各国の航空会社が相継いで日本からの撤退を表明し、日本の空の「ガラパゴス化」が進んでいると言われている中、成田空港が打ち出す新戦略とは一体何か。
今回の新ターミナルの建設で最も重視されたのは、コストを徹底的に抑えることだ。全体的にシンプルな内装で、天井もあえて仕上げをせず、鉄骨はむき出し。案内表示も、お馴染みの電光掲示板ではなく布の横断幕を活用したり、トイレや壁にシールを貼ったり、床面に陸上トラックのようにラインを引き、目的地や距離が描写されるなど、簡素な中にも機能性とスタイリッシュさを演出した空間となっている。
約450席ある広々としたフードコート、地上15メートルの高さから飛行機を見下ろせる展望ブリッジなど、利用客に「わくわく感」を味わってもらう施設も用意。搭乗橋もなく地上を歩いて乗り降りしたり、空調の効率を上げるために窓は少なめ、一部には空調自体のない場所もあるなど、運営に当たっても低コスト実現がとことん工夫されている。
この新ターミナルが低コストにここまでこだわるのは、入居する航空各社の負担を軽くし、搭乗客の利用料も安価にして、LCCの新規参入や増便を促すため。成田空港も"生き残り"を賭けている。
成田のライバルと言える羽田空港は、都心に近く利便性が高いこともあり、ビジネス客の利用も着々と増えている。海外の航空会社も、国際空港として利用価値の高い羽田への乗り入れを希望することが多いようだ。ところが、羽田に新たに国際線を就航させる場合は成田にも発着便を残すよう、国交省が航空会社に求めているため、路線全体の採算性を勘案して日本から撤退を決める海外航空会社が増えているのだ。「成田縛り」と言われるこの行政指導は、国内の大手航空会社を優先的に保護するのみではなく、空港運営による官庁の利権を確保するものだと思われる。
今回、利用料を格安に抑えた新ターミナルの開業は、このような古き悪しき「官が民を圧迫する」構図を一変する大きな契機となるであろうが、より本質的な問題がそこに見え隠れしていることを、政府にも強く認識してもらいたいものだと思う
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