外務省はこのほど、爆弾テロが発生したエジプトとトルコについて注意喚起のためのスポット情報を発出した。エジプトについてはカイロを含む同国各地で爆弾を使用したテロ事件が相次いで発生していることを受けたもの。エジプトでは12月9日に北部のギザ県とカフル・エルシャイク県で警察車両を狙った爆弾により警察官6名と市民1名が死亡し、警察官6名と市民4名が負傷した。また、11日にはカイロ中心部のアッパーシーヤ地区のコプト教教会で爆弾が爆発し、少なくとも25名が死亡、49名が負傷したという。
トルコについては、12月10日夜にイスタンブール新市街の中心地近くに位置するサッカースタジアムと公園で発生した爆弾テロ事件を受けたもの。現地当局によれば、これまでに38名が死亡し155名が負傷した。日本人の被害報告はない。事件に関しては、反政府武装組織のクルド労働者党(PKK)の関連組織であるクルディスタン開放の鷹(TAK)が犯行声明を出しているという。トルコでは2015年7月以降、特にトルコ南東部にある治安機関を狙ったテロ事件が増加しており、アンカラやイスタンブールでは外国人観光客が犠牲となる事件も複数発生している。
外務省はエジプトとトルコへの旅行者に対して、テロに対する注意を強化し最新情報の入手に努めるとともに、テロの標的になりやすい人が多く集まる施設や政府・軍・警察関係施設、宗教関連施設などに近づかないよう呼びかけている。
なお、駐日トルコ共和国大使館は今回のテロ事件に対し、「トルコの結束と存続及び国民の社会心理を標的にした邪悪なテロ攻撃を強く非難する。犠牲になられた国民と遺族に哀悼の意を表し、負傷者の一刻も早い回復を祈っている」とコメントしている。
外務省は11月14日、現地時間の午前0時頃にニュージーランド南島のカンタベリー地域でマグニチュード7.5の地震が発生したことを受け、注意喚起のためのスポット情報を発出した。同省は震源地に近い、ホエールウォッチングで知られるカイコウラでは電力や水道などの供給が止まっていること、首都ウェリントンの主要なビルについては安全確認のために立ち入りが制限されていることを伝えている。
外務省は、今後も断続的に余震が発生し、本震で脆弱化した建物が倒壊する可能性があることから、旅行者には現地の最新情報を入手し、旅行計画の変更や延期も含めて安全確保に努めるよう要請。そのほか「たびレジ」の登録なども呼びかけている。
現地からの報道によれば、今回の地震では少なくとも人2人が死亡。同地域では2011年にもマグニチュード6.0の地震が発生し、日本人を含む多数の犠牲者を出している。
外務省は9月8日付で、「感染症危険情報」と連動する形でマレーシア全土にレベル1の注意喚起を発出した。同省は、このほどコタキナバルで国内感染によるジカウイルス感染者1名が確認されたことを受けて、4日に注意喚起のためのスポット情報を発出していたところ。その時点では世界保健機関(WHO)などがマレーシアをジカ熱流行国に指定していなかったため、レベル1には指定しなかった。
外務省が現在、ジカ熱に対する注意喚起を実施している国と地域は60以上に上り、東南アジアではインドネシア、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピンも全土をレベル1に指定している。日本では海外で感染して帰国後に発症した輸入症例が10例報告されているのみで、そのうち今回の流行における症例は7例。
イタリア中部で、24日未明に発生した地震では、25日朝の時点で確認された死者は247人となり、一夜で90人近く増えました。現地では、余震が続いていることから、さらなる被害が出るのではないかとの不安が広がっています。
24日午前3時半ごろ、日本時間の24日午前10時半ごろ、イタリア中部で発生したマグ二チュ―ド6.2の地震では、アマトリーチェなど4つの自治体で壊滅的な被害が報告されていて、イタリア政府は24日夜から25日朝までの間に死者が90人近く増えて、247人の死亡が確認されたと発表しました。被害が広がった背景には、建物の多くが100年以上前に建てられた歴史的な建物で、景観を守るなどの目的でほぼ当時のまま残され、耐震性に十分に配慮した構造ではないことがあると指摘されています。また、地震発生当時、アマトリーチェには避暑などのため多くの人が訪れていたとみられていて、市内にどのくらいの人が実際にいたのかを把握しにくい状況にもなっているということです。現地では、今も余震が続いていて、アマトリーチェの一部の道路では、新たに亀裂が見つかるなど、余震によるとみられる被害も出ています。住民の間では余震によってさらなる被害が出るのではないかとの不安が広がっていて、救助隊も安全に細心の注意を払いながら、行方不明になっている人たちの捜索を懸命に続けています。
壊滅的な被害が出たアマトリーチェでは、余震が続いているため、新たな建物の倒壊などさらなる被害が出ることが懸念されていて、警察は、中心部への立ち入りを25日朝から厳しく制限しています。イタリア中部では、24日から25日朝にかけて、体で揺れを感じる地震が数回起きていて、アマトリーチェの中心部に通じる道路では、24日の地震のあとにはなかった亀裂が多数見つかるなど、新たな被害が出ています。一部の道路は崖に面しているため、これ以上崩れると危険な状態となっていて、25日朝、道路工事などで使われるプラスチック製のブロックを置いて、人が立ち入らないようにする作業が行われました。作業にボランティアで参加した近くの町に住む男性は、「きのうは揺れを感じる余震が4?5回ほどあった。道路が崩れる危険が高まっているので、誰も近づかないようにしなければならない」と話していました。また、24日までは市民や報道関係者が立ち入ることができた中心部につながる道には、警察などが25日朝から厳重な警備を敷いて出入りを厳しく制限し、入れなくなりました。
クーデターが未遂に終わったトルコでは、政府が公共交通機関を無料にしたり、観光地に巨大な国旗を飾ったり、「祝賀ムード」の醸成に懸命だ。政府はクーデターは米国亡命中のイスラム教指導者ギュレン師によるものだと指摘。国民の団結を呼びかけている。
最大都市イスタンブールでは、クーデターが未遂に終わった翌日の16日から、ボスポラス海峡を往復する船便や、市内の地下鉄などの公共交通機関が無料になった。地元紙によると、「クーデターの打破」が理由で、18日夜まで続けられるという。
市内の観光名所ブルーモスクや水道橋にも16日から巨大なトルコ国旗が掲げられた。ブルーモスクの入り口で警備をする男性職員は「観光客は普段通り。国旗は政府の指示でクーデター騒動が収まるまで掲げられる」と話した。
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