成田国際空港(NAA)と新関西国際空港はこのほど、年末年始(2015年12月18日?16年1月3日)の成田と関空の国際線予約の推計値をそれぞれ発表した。総旅客数は成田が前年比4.1%増の126万7800人で、関空は年末年始としては過去最高となる20.6%増の80万8700人を見込む。
成田の旅客数の内訳は、出国者数が4.0%増の64万2600人で、入国者数が4.2%増の62万5200人。NAAによると、夏ダイヤ以降に新規就航や増便が続いたことが要因で、方面別ではハワイやグアムなどのリゾート路線が人気を集めているという。
ターミナル別の総旅客数では、第1ターミナルは1.8%増の66万9700人、第2ターミナルは7.5%減の56万30人を予想。今年4月に供用を開始した第3ターミナルは8万100人を見込む。第2ターミナルについては、去年まで同ターミナルを利用していたバニラエア(JW)やチェジュ航空(7C)などが第3ターミナルへ移行したことなどから減少する見通し。
旅客数のピーク日については、出国の第1ピークは12月26日で4万2400人、第2ピークは1月3日で4万1700人となる見込み。入国の第1ピークは1月3日で4万6100人、第2ピークは1月2日で4万1600人を予想する。
日外国人観光客が過去最高を記録する中、世界各国で発行される旅行ガイドブックも軒並み日本を取り上げている。2016年に訪れるべき観光地は「日本」だ。
ロンリープラネットは「16年に訪れるべき旅行先―国部門」で日本を2位に紹介。ナショナルジオグラフィックトラベラーは「16年に訪れるべき旅行先」として20の国・都市・地域の中で、北海道を選出。スキーの魅力を掲載した。
さらにCNNは「16年に訪れるべきラグジュアリーな旅行先10」に九州を、トラベルアンドレジャーは「世界の訪れるべき旅行先」の都市部門に2年連続で京都、地域では三重を選んでいる。
大手旅行雑誌の日本ブームについてJNTOでは、北海道新幹線開業などを機にしたプロモーションが奏功したと分析している。
中国で8日、大気汚染警報のうち最高レベルの「赤色警報」が7日に発令された北京(Beijing)に続き、複数の都市で同警報が発令された。国営メディアが9日、報じた。当局は、一部地域ではスモッグが12日まで続く見込みとしている。
国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は、「赤色警報」を初めて発令した北京に続き、同市周辺に位置する河北(Hebei)省定州(Dingzhou)および辛集(Xinji)市が8日、初めて同警報を発令したほか、北部の27都市が警報レベルを引き上げたと伝えた。大気汚染により、同地域に暮らす3億人以上の人々が影響を受けているという。
北京市環境保護局(Beijing Municipal Bureau of Environmental Protection)は今週、公式サイトで「予報によれば、12月8日から12日にかけて、大気中における(スモッグの)拡散の総体的な状況は好ましくない」と発表した。
独自の測定値を公表している米大使館によると、北京では9日、肺に深く入り込む有害な微小粒子状物質PM2.5のレベルが、1立方メートル当たり250マイクログラムを超えたという。
日本旅行業協会(JATA)はこのほど年末年始の旅行について、JATA会員旅行会社の社員453名を対象にした人気方面調査と、ホールセラー7社を対象にしたツアーの販売動向調査を実施した。その結果、海外旅行の人気方面調査の1位は台湾となった。国内旅行の1位は「東京(含むTDL)」で、東京ディズニーリゾートの人気などが後押ししたという。
JATAによれば、海外旅行の傾向では、長距離より近距離のデスティネーション、特にアジアに人気が集中している。一方、欧州は円安や今年1月のパリの新聞社襲撃テロ事件などで苦戦していることや、11月中旬のパリのテロ事件などの影響で低調に推移。また、今年は出発のピークが12月30日、帰国のピークは1月2日に集中し、航空座席などが予約しづらい状況にあるという。このほか、ビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスを希望する旅行者が増加しているとの声も挙がった。
方面別ランキングでは、1位の台湾は近距離の安心できる旅行先として、年代や旅行形態を問わず人気が高いというコメントがあった。また、2位のハワイは「安心できるリゾート」の定番で、ホノルル以外の隣島も人気が出てきたという。3位はグアムで、ファミリーを中心に人気との声が挙がった。
4位はシンガポール、5位はベトナムで、女性を中心に人気。ベトナムは特に新しいリゾート地として女性グループの人気が高いという。このほか7位には、8月にカンタス航空(QF)が成田/ブリスベン線の運航を開始し、12月11日に全日空(NH)の羽田/シドニー線の開設を控えるオーストラリアがランクインした。
昨年12位だった米国本土は9位に上昇。6月にNHが成田/ヒューストン線、11月に日本航空(JL)が成田/ダラス・フォートワース線の運航を開始したことから人気が高まった。このほか、10位には韓国がランクインしており、世代を問わず復調の兆しがあるとした。
なお、販売動向調査によれば、年末年始の海外旅行の予約人数は前年比20%減。日並びが良くないことや11月のパリのテロ事件などで、海外から国内へと旅行先を変更する動きも出てきているという。
一方の国内旅行は、日並びの関係から海外旅行よりも好調に推移しており、国内旅行のパッケージツアーを取り扱うホールセラー6社への販売動向調査によれば、予約人数は前年並みで推移。人気ランキングでは1位は東京ディズニーリゾートを含む東京、2位は沖縄、3位は大阪、4位は北陸、5位は九州となった。
傾向としては、東京ディズニーリゾート、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ハウステンボスなど、カウントダウンイベントを予定するテーマパークが人気を博した。また、北陸新幹線の開業以来、北陸の人気が継続。冬季にはカニやブリなどが楽しめることもあり好調に推移しており、予約人数は70%増となっている。
ランキングはJATA会員旅行会社324社の営業、企画、カウンターなどの担当者を対象に実施したアンケート調査をまとめたもの。販売動向調査は、ジェイティービー(JTB)、エイチ・アイ・エス(HIS)、阪急交通社、近畿日本ツーリスト個人旅行、日本旅行、ジャルパック、ANAセールスの7社が対象で、HISは海外旅行のみとなっている。
パリで先ごろ発生した連続テロ事件を受けて、ツアーの催行中止やキャンセルなどの対応をおこなっていた旅行会社各社は、現地の状況の改善を受けて徐々に通常通りの対応に戻しつつある。パリ観光局によれば、18日の時点で主要な観光地は一部の例外を除き、ほぼ通常通り営業。主要なデパートも通常の営業をおこなっており、地下鉄も一部の路線を除き運行している。また、ランドオペレーターのミキ・ツーリストによれば、交通機関などについては通常よりも多くの警備スタッフが配備され、セキュリティも強化されているという。こうした状況を踏まえ、旅行会社各社は最新情報の入手に務め、安全に配慮しながらツアーの催行を再開した。
ジェイティービー(JTB)では11月17日の日本出発分からフランスへのツアーを再開。25日までに出発してフランスを訪問するツアーについては、取消料なしでキャンセルを受け付ける。ジャルパックも16日出発分からツアーを再開し、25日までは解除権を提供して取消料を免除。近畿日本ツーリスト個人旅行はすでにツアーを再開しており、パリに滞在するツアーについては25日出発分まで取消料なしでキャンセルを受け付ける。ANAセールスは17日からツアーを再開。パリ滞在を含むツアーについては、30日出発分まで解除権を提供し、取消料を免除する。
エイチ・アイ・エス(HIS)は20日出発分まで添乗員付きツアーの催行を中止。そのほかのツアーは実施していたが、消費者に解除権を提供して取消料を免除した。同社では21日からすべてのツアーを実施し、取消料については通常通りの対応とする。阪急交通社も20日まで解除権を提供してツアーを催行。21日から通常通りの対応に戻した。
一方、日本旅行は22日出発分までフランスでの宿泊や観光が含まれるツアーの催行を中止。23日出発分から通常通り催行し、取消料も規定通り収受する。
事件によるツアーのキャンセルや方面の変更などについては、規模は異なるものの各社で見られ、特に解除権を提供している期間はキャンセルが多かったという。さらに、フランスを含まない欧州のツアーにまで影響が広がったと回答した旅行会社もあった。ただし、ヨーロッパ以外も含む海外旅行全体の需要については、大きな影響はなかったという。
一部の旅行会社からは、年末年始のツアーのキャンセルについては「影響はそれほど出ていない」という声があった。一方、すでに取消料が発生していることから「様子見しているところなのかもしれない」との意見が聞かれた。そのほか、以前から円安などにより欧州方面の需要が不調であることや、すでに冬の閑散期に入りつつあることから「想定よりも影響は少ない」とする声も挙がった。
OTA各社の対応状況については、DeNAトラベル、ブッキング・ドットコム・ジャパン、エクスペディア・ジャパンは通常通りの対応を実施。エクスペディアでは特設ページを設け、航空券などのキャンセルや変更などの際には各社のポリシーを確認した上で、再予約をおこなうよう求めている。なお、電話での問い合わせは繋がりにくくなっているため、48時間以内に出発する予定の顧客に限り、連絡するよう呼びかけている。楽天は事件発生直後に、パリ滞在中の旅行者に連絡を取り無事を確認。ウェブサイトでは外務省の海外安全情報の案内を掲示し、注意喚起を促している。
そのほか、Airbnbでは事件発生直後にパリの宿泊者に対して、メールで現地情報の把握に務めるよう促すとともに、宿泊施設の変更などに対応するコールセンターの番号を案内。フライトの延期などで宿泊できなくなった顧客に対しては、ゲストがホストの了解を得た場合はキャンセル料を収受せずに返金しているという。
フランスのパリで現地時間の13日夜、10区と11区において複数の銃撃事件が発生し、サッカーの仏独親善試合がおこなわれていた北部近郊の国立競技場でも、複数回の爆発が発生した。また、銃撃犯がコンサートホールに人質を取って立てこもるなど、一連の事件による犠牲者の数は、現地からの報道によれば、日本時間の14日16時の時点で約120人とも150人とも伝えられている。今年1月のシャルリー・エブド社襲撃事件に続くパリでのテロ事件の発生を受けて、日本の主要な旅行会社は直近のツアーの催行中止を決定。パリ滞在中の旅行者の安否確認などの対応に追われている。
事件の発生後に緊急記者会見をおこなったフランス大統領のフランソワ・オランド氏は、「前例のない規模の攻撃がパリ周辺で起きている」として、フランス全土における緊急事態を宣言。国境の管理を強化する旨を発表した。パリ警察は事件発生後にTwitter上で、市民に対して「絶対的な必要」がない限り自宅にとどまるよう呼びかけている。14日は、学校、美術館、体育館、プール、市場などパリ市の施設はすべて閉鎖され、集会やデモに対する許可も取り消される見通し。なお、犯行声明の発出は14日16時の時点で確認されていない。
日本の外務省も14日には、注意喚起のためのスポット情報を発出。フランスに渡航または滞在する日本人には、最新の関連情報の入手に努め、特にパリを含むイル・ド・フランス地域圏では不必要な外出は避け、事件現場周辺やテロの標的となりやすい政府・軍・警察関係の施設、公共交通機関、観光施設など不特定多数の人々が集まる場所を避けるよう呼びかけている。
大手旅行会社の対応については、ジェイティービー(JTB)はルックJTBのツアー参加者約300人がパリに滞在中で、同社は14日午前の時点で安否を確認中。14日と15日に日本を出発してフランス入りするツアーについては、催行中止を決定した。
KNT-CTホールディングスは14日16時の時点で「ツアーの参加者が数百人滞在しているが、ほぼすべての安全を確認した」という。14日と15日に出発するツアーについては、やはり催行を中止した。
日本旅行は滞在中の約160人のうち、14日16時の時点で8割の安全を確認。残り2割の安否を確認しているという。14日出発のツアーは既にフランスに向けて出発しているが、15日と16日に出発するツアーは中止した。
エイチ・アイ・エス(HIS)も14日16時の時点で、滞在中の旅行者の安否を確認中。16日までに出発する、旅程にフランス訪問を含むツアーについては、取消手数料なしでキャンセルを受け付けるという。
パリでは今年1月に、イスラム教過激派を挑発する風刺画を掲載していた雑誌社のシャルリー・エブド社が襲われ、10数名の死傷者を出したところ。事件以降、パリでは軍や警察がセキュリティ強化に取り組んでいた。
火山噴火による火山灰の影響で閉鎖されていたインドネシアの観光地バリ島のバリ国際空港は5日午後、運航業務を再開した。
空港当局者によると、当初は6日朝まで閉鎖する予定だったが、上空の視界が改善されたため、再開を決めた。ただ、噴火活動は依然続いており、今後再び閉鎖される可能性もある。
同空港はバリ島の隣のロンボク島にある火山の噴火の影響で3日夜から閉鎖。これまでに国内線、国際線計約700便が欠航していた。
活火山からの火山灰の影響で閉鎖しているインドネシアの人気リゾート地、バリ(Bali)島の国際空港は4日、閉鎖を5日朝まで延長すると発表した。
当局は3日夜、近くのロンボク(Lombok)島にある活火山、リンジャニ山(Mount Rinjani)からの大量の火山灰の影響により、バリ(ヌグラライ、Ngurah Rai)国際空港を閉鎖した。
4日は国際線59便を含む、計106便が欠航した。国際線の出発エリアでは、フライトの遅延や欠航に関する情報を待つ多くの乗客らがみられた
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