航空会社情報の記事一覧

 全日空(NH)は2017年2月に成田/メキシコシティ線を開設する。1日1便を直行便で運航する予定で、関係当局の認可が前提。運航機材はボーイングB787-8型機を予定する。

 メキシコシティはNHにとって42番目の国際線就航都市。NH広報部によれば、日本発の需要に加えてアジア発のビジネス需要も見込んでいるという。運航スケジュールなどについては調整中だ。

 NHでは15年7月に「メキシコシティ営業支店」を開設し、マーケットの調査や開拓を進めてきた。同年6月には成田/ヒューストン線を開設し、ヒューストン経由でメキシコ国内の7都市に乗り継げるよう、ユナイテッド航空(UA)とのコードシェア便を設定。メキシコ就航に向けた準備を進めてきたという。

 同社によれば、メキシコは日本を含む45ヶ国と自由貿易協定(FTA)を締結しており、日本による投資額は10年からの5年間で約2.7倍に、日系企業の進出数は約2倍に増加した。今後は環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の発効に伴い、両国間の経済連携はさらに深まるとの見通しだ。

 なお、成田/メキシコシティ線はについてはアエロメヒコ航空(AM)が週4便で直行便を運航しており、6月1日からは週5便に増便する。

 日本航空(JL)は6月29日、シアトルに拠点を置くアラスカ航空(AS)とコードシェアを開始する。ASが運航するロサンゼルス、サンディエゴ、サンフランシスコ、バンクーバー発着便にJLの便名を付与するもので、米国西海岸などへの訪問者の利便性向上をはかる。コードシェア便の予約・販売は6月21日から開始する。

 両社はマイレージプログラムについても連携し、AS便を利用したJALマイレージバンク会員にはJALマイルを提供する。貯めたJALマイルはAS便の航空券に引き換えることも可能。コードシェアの対象路線は下記の通り。

▽JL、ASとのコードシェア便
・ロサンゼルス/ソルトレークシティー、サンタローザ線
・サンディエゴ/シアトル、ポートランド、ソルトレークシティー、ボイジー、フレズノ、モンテレー、
 ロスカボス線(ロスカボス線はメキシコ当局の認可取得が条件)
・サンフランシスコ/シアトル、ポートランド、パームスプリングス、ソルトレークシティー線
・バンクーバー/シアトル、ポートランド線

 ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)日本支社長のドナルド・ブンケンブルク氏は4月26日に開催されたドイツ観光局のプレス発表会で本誌の取材に応え、2017年の夏ダイヤで成田/フランクフルト線の増便を検討していることを明らかにした。同グループに属するオーストリア航空(OS)が今年9月に成田/ウィーン線の運航を取りやめ、日本路線から撤退することを踏まえたもの。

 ブンケンブルク氏は、OSの撤退に遺憾の意を表明しながらも、LHグループ全体では成田からスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)がチューリッヒ線を週7便、LHがフランクフルト線を週3便運航しており「週10便は残る」と説明。16年の冬ダイヤについては「週10便を継続する予定。欧州への需要が減少する時期なので、供給量は問題ないのでは」との考えを示した。LHでは15年の冬ダイヤから成田線を週7便から週3便に減便しているが、17年の夏ダイヤ以降は「可能であれば増便したい」という。

 今後はLHとして、オーストリアへの送客に協力していく方針。同氏は「ウィーンはパッケージツアーにとって魅力的な観光地」と語り、「ミュンヘンやフランクフルト経由でオーストリアへの旅行者を運びたい」と意欲を示した。LHは羽田/ミュンヘン線を1日1便運航しているところ。ミュンヘンはザルツブルクをはじめオーストリアに近く、周遊ツアーでミュンヘンを経由する旅行者も一定数いるという。今後はオーストリア政府観光局と協力体制を築いていく方針だ。

ルフトハンザドイツ航空は2016年4月26日(火)から4月27日(水)にかけて、ドイツの主要空港でサービス業労働組合「Verdi」がチェックイン、保安業務、空港消防隊を含む地上業務でストライキ実施を通告し、運航に影響が及ぶ可能性があると発表しています。

対象はフランクフルト、ミュンヘン、デュッセルドルフ、ケルン、ドルトムント、ハノーバーで、4月26日はブレーメンで実施される予定です。

このうち、日本との直行便のあるフランクフルト空港では、チェックイン、地上サービス、消防を含め影響を受け、運航にも支障が懸念されます。特にターミナル1のゲートAは閉鎖となり、このゲート離発着便は欠航が見込まれています。

ミュンヘン空港は、保安業務の遂行は組合「Verdi」と緊急合意していますが、4月27日終日、ストライキが実施されることからチェックインなどを含め、空港全体のサービスに影響が出ると見込まれています。デュッセルドルフ国際空港では4月27日3時から14時までのストライキが見込まれています。

アメリカン航空(AA)とデルタ航空(DL)、ハワイアン航空(HA)、ユナイテッド航空(UA)は現地時間4月21日、米国運輸省(DOT)に対して羽田/米国間の路線計画を申請した。現在は4社がロサンゼルスとサンフランシスコ、ホノルルへとネットワークを展開しているが、申請ではダラスとミネアポリス、アトランタ、コナ、ニューアークが新たな候補として加わっている。

 羽田/米国線は、2010年に深夜早朝枠として日米双方の航空会社に4便ずつが配分され路線も開設されてきたが、昼間枠については合意が遅れ、今年2月にようやく昼間5便ずつの配分が決まったところ。利用可能となるのは2016年冬ダイヤからで、同時に現在の深夜早朝枠4便は1便に減少する。

 これを受けDOTは3月、ゼロベースでの配分を決定。深夜早朝枠で枠を保持している航空会社からは反発の声もあったが、これまで採算がとれなかった東海岸などの都市にも昼間であれば路線を開設できるようになることから、「公益の最大化」というDOTの目的に対して現行の配分のままでは不十分と判断した。

 申請数はDLが3路線、ほか3社が2路線ずつ。基本的には、4社すべてが深夜早朝枠で運航している路線を昼間時間帯に移して維持することを希望し、その上で別の都市を第2希望、第3希望として追加している。

 HAは昼間枠でのホノルル線のデイリー運航を第1希望とし、コナ線の追加を第2希望に設定。コナ線は週3便、残りの週4便はホノルル線とすることで、週11便のホノルルと週3便のコナ線の体制をめざす。コナ線とホノルル線の計週7便も昼間枠を望むものの、第3希望として深夜早朝枠であっても運航するという。

 次にDLはロサンゼルス、ミネアポリス、アトランタを要望。米国側が持つ昼間5枠のうちの3枠を求めていることになるが、アライアンス間の競争として見れば、AAとUAはジョイントベンチャーにより少なくとも2枠以上を利用可能であることから妥当と強調する。特にUAについては、全日空(NH)が日本航空(JL)よりも多く枠を得るとの見通しのもと「配分すべきではない」と主張した。

 AAはロサンゼルスとダラスを要望。2010年以降、ニューヨーク線の運休と羽田からの撤退、そしてロサンゼルス線での再参入と曲折を経ているが、ロサンゼルス線は需要の大きさなど、ダラス線は地理的な多様性の確保が「公益」に繋がるとした。

 そして、UAはサンフランシスコ線とニューアーク線の開設を要望。サンフランシスコ線については2年前の再配分で評価された点に変わりがなく、ニューアーク線は東海岸、そしてニューヨークへの路線を実現するものとアピールしている。

イラン便の就航を再開した仏航空大手エールフランス(Air France)の旅客機が17日、8年ぶりに仏パリ(Paris)からイランの首都テヘラン(Tehran)に到着した。

 エールフランスはイランの核開発をめぐる国際制裁を理由に、2008年からイラン便の就航を中止していた。

 アラン・ビダリス(Alain Vidalies)仏運輸相や財界代表団15人を乗せてパリ近郊のシャルル・ド・ゴール国際空港(Charles de Gaulle International Airport)を飛び立ったエールフランス機は、予定時刻より20分早く現地時間17日午後7時(日本時間18日午前0時30分)、テヘランのイマム・ホメイニ国際空港(Imam Khomeini International Airport)に着陸した。

大韓航空(KE)は4月21日から仁川/サンクトペテルブルク線、5月13日から仁川/イルクーツク線に就航する。もともと夏期の季節便として運航していたものを再開するかたち。

 サンクトペテルブルク線はファースト6席、ビジネス24席、エコノミー188席のエアバスA330-200型機、またはファースト6席、ビジネス18席、エコノミー252席のA330-300型機を投入。イルクーツク線はビジネス12席、エコノミー147席のボーイングB737-900ER型機で運航する計画だ。

▽KE、ロシア2路線運航スケジュール
・サンクトペテルブルク線
※2016年4月21日?2016年10月27日
KE929便 ICN 17時55分発/LED 21時30分着(火、木、日)
KE930便 LED 23時00分発/ICN 13時40分着※翌日(火、木、日)

・イルクーツク線
※2016年5月13日?6月30日
KE983便 ICN 20時50分発/IKT 00時05分着※翌日(月、金)
KE984便 IKT 02時15分発/ICN 07時05分着(火、土)

※2016年7月1日?10月28日
KE983便 ICN 17時55分発/IKT 21時15分着(月、金)
KE984便 IKT 23時55分発/ICN 04時45分着※翌日(月、金)

4?5月に続き、6?7月の発券分も適用なし

 JAL(日本航空)は2016年4月8日(金)、日本発の国際線を対象とした「燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)」について、4?5月に続き、6?7月の発券分についても適用しないと発表しました。

 「燃油サーチャージ」は市場の燃油価格に基づき、航空運賃とは別に請求される料金です。JALは2カ月ごとにこの料金の見直しを実施。今回の改定では、ジェット燃料「ケシロン」の、2016年2?3月におけるシンガポール市況価格が1バレルあたり平均44.44米ドルで、同期間の平均為替レート114.00円で換算した額が5066円となり、基準額の6000円に満たなかったため、「燃油サーチャージ」は原則非適用となりました。

 全日空(NH)は4月6日、ブリュッセル空港の再開を受け、現在運休中の成田/ブリュッセル線を11日から再開すると発表した。NHでは3月22日に発生した同空港でのテロ事件を受けて同路線を運休。10日までの運休便数は39便で、約4500人に影響が出るという。

 NHでは公式ウェブサイト上にブリュッセル空港利用時の留意点を掲載。同空港での保安体制の強化に伴い、ブリュッセル発便の搭乗手続きは出発予定時刻の3時間前から開始する。また、自動チェックイン機が利用できないため、航空券を印刷したものを用意する必要があるという。旅行会社に対しては、それぞれの問い合わせにあわせた対応を実施する。

 NHによれば現在、空港へのアクセスは乗用車かタクシーが利用できるが、空港入口には車両検問所が設置されていることから、市内から訪れる場合には渋滞が予想されるという。ブリュッセル空港によるとバスの運行は6日から再開しているが、鉄道については今も運休の状態が続いている。

 ターミナルビルへは地上階バスターミナル横の仮設テントから、搭乗者のみが入場可能。搭乗者は航空券を提示し、所持品検査所を通過後に地上階の暫定チェックインカウンターへ進み、手荷物を預ける。優先レーンは設けられていない。なお、到着ロビーは通常通り利用できる。

 なお、ブリュッセル空港によると、4月5日からはルフトハンザ・ドイツ航空(LH)やエアリンガス(EI)、タロム航空(RO)、イベリア航空(IB)、LOTポーランド航空(LO)が運航を再開している。



 オーストリア航空(OS)は2016年9月4日の成田発ウィーン行き便を最後に、日本路線から撤退すると発表した。OSは1989年から成田/ウィーン線を運航しており、16年夏ダイヤでは1日1便で運航している。

 OS日本支社によれば撤退の理由は「より高い収益性を見込める路線で機材を有効活用することにより、企業として健全な財務状況を維持することが必要不可欠との結論に至った」ため。OS本社が発表したプレスリリースでは、理由として円安の継続や日本の景気の低迷、価格競争の激化などを挙げ「日本路線はOSにとって不採算路線になった」と説明している。

 OSでは成田線の運航を停止する一方、中国市場の成長を踏まえて中国路線を増加する方針。4月4日から上海(浦東)/ウィーン線の運航を週5便で開始し、5月1日からはデイリー化する。さらに、9月5日からは香港/ウィーン線に週5便で就航する予定だ。OSはそのほか、アジア/ウィーン間についてはバンコクから週7便、北京から週5便、カザフスタンのアスタナから週3便を運航している。

 OS日本支社では旅行会社などに対し、4月7日付けで運航停止を知らせる案内状を送付。9月4日以降の予約については、ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)やスイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)などの他社便に振り替える予定だ。日本支社については9月30日で営業を停止する。

 なお、1976年から日本市場向けのプロモーション活動を継続しているウィーン市観光局は、今回の成田線の運航停止に関して「OSとの緊密で重要なパートナー関係を存続できなくなることを非常に残念に思う。同時に企業としての決断を尊重する」とコメント。15年にウィーンを訪れたアジアからの旅行者の宿泊数については、日本人が最も多かった旨を説明し、今後も日本市場で積極的に活動していく方針を示している。